免許が取れない「欠格事由」とは?申請前にチェックすべき10項目
宅建業法では、不動産取引の安全を守るために「一定の過去や属性を持つ人には免許を与えない」というルールを設けています。これを「欠格事由」と呼びます。
チェックの対象になるのは、申請者本人(個人の場合)だけでなく、法人の役員全員、さらには支店長(政令で定める使用人)も含まれる点に注意が必要です。
1. 5年以内に「禁錮以上」の刑に処せられた
過去5年以内に、拘禁刑(実刑だけでなく執行猶予も含む)を受けた場合です。罪種を問わず、例えば交通事故による過失致死傷などで禁錮刑を受けた場合もアウトです。
2. 宅建業法等に違反して「罰金刑」を受けた
「罰金なら大丈夫」ではありません。以下の法律に違反して罰金刑を受けた場合、5年間は免許が取れません。
- 宅建業法違反
- 暴力的な犯罪(傷害罪、暴行罪、脅迫罪など)
- 背任罪
3. 暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年以内
暴力団員であることはもちろん、組織を離脱してから5年が経過していない場合も免許は受けられません。
4. 破産者で「復権」を得ていない
現在、自己破産の手続き中などで「復権(権利の回復)」を得ていない状態です。逆に言えば、免責決定を受けて復権していれば、過去の破産歴自体は問題になりません。
5. 免許取消処分を受けてから5年以内
過去に宅建業免許を持っていて、法違反などで免許を取り消された場合、その日から5年間は再取得できません。法人の場合は、当時の役員も対象になります。
6. 取消処分を逃れるために「廃業」した
行政処分が下りる直前に、自ら「廃業届」を出して逃げようとしても、その日から5年間は欠格事由に該当します。
7. 心身の故障により業務を適正に行えない
精神的な疾患等により、宅建業を営む上で必要な判断能力を欠くと判断される場合です。※以前は一律に制限されていましたが、現在は個別に判断される仕組みに緩和されています。
8. 宅建業について「営業能力」のない未成年者
婚姻していない、または法定代理人から営業の許可を得ていない未成年者は、本人が免許を受けることはできません。
9. 法人の「役員・支店長」の中に欠格事由該当者がいる
ここが最大の落とし穴です。代表者は潔白でも、「非常勤の役員」や「名前だけの取締役」の中に一人でも該当者がいれば、会社全体がアウトになります。
10. 免許申請書に「虚偽」の記載をした
過去の罰金歴などを隠して申請し、後から警察への照会等で発覚した場合です。「うっかり忘れていた」では済まされず、悪質な虚偽記載として不許可になるだけでなく、以後5年間の申請も制限されます。
欠格事由は「隠しても必ずバレる」
免許の審査では、行政が警察庁や本籍地の自治体に対して照会をかけます。そのため、過去の経歴を隠して申請しても、必ず発覚します。
もし「自分や役員の中に、昔の罰金歴がある人がいるかもしれない」と少しでも不安がある場合は、申請前に専門家へ相談することをお勧めします。
まとめ:不安な場合は「事前調査」を
欠格事由は非常にデリケートな問題ですが、中には「このケースなら申請可能」という救済措置や判断基準があるものもあります。
当事務所では、川越市・さいたま市を中心とした埼玉県全域で、免許申請前のコンプライアンス・チェックを行っています。
「せっかく準備したのに不許可になった」という最悪の事態を避けるために、まずはプロの視点でリスクを確認しましょう。
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